10月5日に行った、「こにし家にシェールバッカス」のご報告です。
試行錯誤を繰り返し、もちろんベストは尽くしましたが、
お客様に喜んでいただけるか少し不安な、実験的なイベントでした。
洋酒に日本料理が合うのか、こにし家の料理のあと、バッカスさんのお酒が出てくるだけなのか・・・今回の参加する前のお客様の声を想像しただけで「?」がたくさん浮かんだと思われます。
お客様にも深くご説明していなかったので、私たちに期待してくださり、今回ご来店いただいたお客様には本当に感謝しております。
そんな会のお品書きは、こちらです。
さっと読んだだけでは、ちょっと想像がつかないかもしれません💦
◆1品目
まずはさっぱりと、日本酒カクテルとお浸しです。
以前、吉岡さんと若主人で行ったお料理屋さんで日本酒カクテルと出会い、それがきっかけになり今回のイベント開催となった象徴的なカクテルです。
このカクテルには、日本酒、ジンジャエール、柑橘などが入っているのですが、温度や炭酸のニュアンスなどを鑑みてきめ細やかに作られています。今回のイベントでカクテルについていろいろなお話を聞かせていただいたのですが、氷一つ、ジンジャエールのメーカー一つ、柑橘の種類のどれをとっても全く別の味になることを実感しました。
以前なら、当店の主人もきっとアンチ日本酒カクテルだったと思いますが、最近では、「こんな楽しみ方もありかも」と言っております。丸くなりましたね。うふふ
◆二品目
青魚にワインを合わせました。
◆三品目
これは、大仰天の組み合わせ!
アイラウイスキーを当店の出汁と合わせた、ウイスキーの出汁割りに、船場汁。割り材が出汁なんて、想定外すぎます。
店主も「天才やな~」と唸っておりました。
この飲み物を最初に飲んで「?」となり、船場汁を食べて、さらに飲み物を飲むと「!」となります。(このわからないような、わかったような説明をお許しください)
とにかく「!!」となります。ご参加のお客さまにも最も印象に残った組み合わせだったようです。
これは、吉岡さんが最も苦労された飲み物のようで、お料理に合わせるにあたって、そのままのウイスキーだとアルコール度数が高すぎるので、このような工夫をされたそうです。
ただ合わせるだけでなく細かく調整されてたようでした。
◆四品目
お品書きから順番が変わって、炊合せとアブサン入り日本酒のカクテル
これも技が光る日本酒カクテルでした。
アブサンはニガヨモギなどの薬草のリキュールですが、それを日本酒に合わせてもらいました。
木の芽の爽やかさとアブサンの最初の香りが重なるのが楽しく、炊合せの出汁のほのぼのとした味わいと日本酒の穏やかなうま味が気持ちの良い組み合わせでした。
お客様に気にいっていただけたお料理とお酒でした。
◆五品目
ラムは2種類を合わせて、軟水でのばしたもの。軟水を使うことによって、やわらかなダークラムがさらにやわらかくまとめることで、食中にも合うように細やかな工夫がされていました。
豚肉、いちじくの香ばしさや甘さとラムの相性も良いのですが、
タレに、先日醸造用ブドウの収穫に若主人が参加したときにいただいた、ブドウを用いました。
実を丸ごと使うことで、酸味や甘みをラムの味わいに引き寄せました。
このあと、ご飯ものがあり、最後に合作のデザート!
ニュージーランド産のワサビ(西洋わさび)の風味をもつジンと洋梨のカクテルをアイスクリームにかけた水物。
アイスはこにし家、ジンと洋梨のカクテルはバッカスさんが作っています。
これもお客様にすごく喜んでいただけました。
クリーミーなアイスにジュニパーベリー(ジン独特の香りのするスパイス)と洋梨の酸
コラボの会でしか食べられない逸品でした。
お客様にも期待以上だったというお声を多数いただき、安心しました。
著名なシェフにもご参加いただき、「基本を大切にしていて、概念にとらわれず新しい発見へのチャレンジ、とても楽しかったです」とのお言葉もいただき、心にしみました。
ご参加の皆様に、このような実験的な組み合わせをフラットな感覚で楽しんでいただけたのはありがたかったです。
我々にとっても、お酒とお料理のペアリングのさらなる可能性に気づかせていただくイベントでした。互いの良さを引き出しあえる、良いコラボレーションの会になったと思います。
店主もかなり若返ったそうです。
バッカスの吉岡さんにも、「いい経験になりました」と言っていただけたので、
なんとかほっとしております。
これからのこにし家とシェールバッカスにご期待くださいませ!!
こにし家にシェールバッカス、第二回は11月9日(土)12時~はあと一席となりました☺
お見逃しなく!
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